妊娠の仕組みと不妊


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妊娠の仕組みと不妊

不妊を理解するには、妊娠の仕組みを知っておくことが必要です。

 

妊娠の過程には、排卵・射精、受精、着床という大きな3つのステップがあります。

 

排卵とは、十分に成熟した1個の卵子が卵巣から排出される現象で、一般には約28日に1回起こります。
射精は、精巣でつくられた膨大な数の精子が女性の体内に放出されることをいいます。

 

卵巣から飛び出した卵子は、卵管の先端にあるイソギンチャクの触手のような形をした卵管采(らんかんさい)でキャッチされ、卵管内に取り込まれます。
一方、精子は膣から子宮の中を通って卵管内を進み、卵管膨大部というところで待っていた卵子と出会います。
そこまでたどりついた精子のうち、原則として1個だけが卵子の中に入ることができ、両者が融合します。これが受精です。

 

受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら卵管内を子宮に向かって移動し、子宮内膜の適当な場所にくっつきます。
これを着床といいます。

 

この3つのステップのどこかに障害があると、妊娠は成立しません。

 

主に、第1段階ではホルモンの働き、第2段階では卵管の通過性、第3段階では子宮内膜の状態が重要なポイントになります。

妊娠のメカニズム

卵巣から分泌されるホルモンには、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類があります。

 

卵胞ホルモンは卵子を成熟させ、排卵を起こさせます。
一方、黄体ホルモンは卵子と精子が出会って受精したとき、受精卵を子宮内膜に着床しやすくさせる働きをします。

 

この二つのホルモンは、脳の下垂体から放出される命令ホルモンである性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)によって、分泌されます。
性腺刺激ホルモンには、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)の2種類があります。

 

複雑なことに、性腺刺激ホルモンは、脳下垂体の上部にある視床下部というところから出される性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gn-RH)によって調節されています。
つまり、視床下部→下垂体→卵巣へと命令がつながっていくのです。

 

卵胞刺激ホルモンが下垂体から放出されると、卵巣から卵胞ホルモンが分泌されます。
すると、卵胞が徐々に成長していきます。

 

十分に卵胞が成熟してくると下垂体から黄体化ホルモンが放出され、その刺激によって、排卵が起こります。

 

排卵後の卵胞は、今度は卵胞ホルモンと黄体ホルモンの両方を分泌するようになります。
これにより子宮内膜は受精卵が着床しやすいように分厚くなります。

 

ところが、黄体の働きが低下していると、この仕組みがうまく働かず、着床しにくくなり、不妊の原因となります(黄体機能不全)。